1. イタリア旅行サッカー観戦記 | 天空のミラノ
    異国の地でのサッカー観戦を通じて、サポーターの絆は強くなっていく。それはいつまでもいつまでも続くと思っている。





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    第17話 ミラノ-9
     まだまだ時間はある。
     そろそろ明るくなってもいい時間だが、未だに薄暗い雲が空を覆い、雨も降ったり止んだりが続いている。
     すると、山本さんが口を開く。
    「ちょっと歩くけれど最後の晩餐でも見に行きましょうか?」
     誰でも知っているそのレオナルドダビンチのその作品。確かに見ていて損はないと思う。
    「いいですね。でもすぐに見れるんですか?」
     俺は日本の美術館などをイメージしてそう質問する。
    「本当は予約しないと見れないんだけど、交渉次第よ。」
     彼女のあまりの堂々とした発言に釣られる様に、後を付いていく。
     さっきから街を歩いていて何か違和感を感じる。それは、何だろうか。
    「看板が建物に貼り付いているから、わかりずらいのよねぇ。」
     山本さんの言葉である。確かに、日本の様に、通りを歩いていても遠くに何があるのかはわからない。落ち着いていると言えば聞こえはいいが、不便と言えば不便である。
     数十分歩いただろうか。やっと山本さんの足が止まる。サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会である。
    「ここね、ちょっと待ってて。」
     高橋さんと俺を置いて、入り口の奥にあるカウンターに行く。俺も興味半分で付いていくと、受け付けの女性に英語で話しかけている。日本から来たので、ぜひ見せて欲しい。そんな様な事を言っている様に聞こえる。何度か粘ってみても、チップをちらつかせても首を横に振るばかりである。理由を聞くと、どうやら今日分のチケットは全て売り切れてしまったようである。
     仕方なく、俺が行きたかったランチのお店を探す事にする。本によると、リーズナブルで美味しい料理が食べられるとの事である。
     まず、スカラ座前広場まで戻る。そしてスカラ座の右の脇道を入って、ブレラ通りを行くとすぐの筈である。コーネルという店名であるが、看板が縦に出ていない為、一軒一軒横を見ていくが、見つからない。すると、大きな建物の所まで来てしまう。ブレラ美術館というらしい。引き返してみるが、すぐにスカラ座広場へと辿り着いてしまう。
     3人で探しても見つからないのだろうか?しかし、そこで山本さんが激励する。
    「もう一度探してみましょう。」
    すると、やっと見つける。看板の様なものはなく、店のドアに筆記体で書かれている。更に、X字型のシャッターは閉められている。
     見つけた挙げ句がこれか。そう嘆息する。
     しかし、そこは明るい山本さん。
    「とりあえず、どっか探しましょう。」
     どんどん歩みを進める彼女に付いていく2人。すると、脇道を入った所に、リストランテがある。値段もそれ程高くない。とりあえずお腹が空いていたし、山本さんの旅行冊子でもそれなりの評価の様で、とにかく3人は入店する。
     やっと本場のイタリア料理にありつける事に、気持ちは高鳴る。
    テーマ:ヨーロッパ旅行記 - ジャンル:旅行

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