1. イタリア旅行サッカー観戦記 | 天空のミラノ
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    第21話 ミラノダービー-4
     トマソンは2列目からの飛び出しと、スピードに優れた選手である。
     その彼が出てきた途端に、前半のぬるく気の抜けたビールが、冷たく喉ごし最高のビールに生まれ変わったのである。
     FWで孤立していたシェフチェンコの動きをサポートする様に動く彼がいる事で、攻撃の兆しが見えてくる。
     しかし、まだわからない。そう言い聞かせ、腰を落ち着ける。
     すると、セードルフのミドルシュートが跳ね返った先に、トマソンがいる。
     一瞬何が起きたかわからない。
     今、自分がどこにいるのか信じられない。
     しかし、ボールがゴールに確かに吸い込まれている。
     遙か遠くのミラノの地で。そこに座るベンチの選手が好きで。その選手が出場し。そして得点を決めるという奇跡とも思える事に、我が目を疑っても不思議ではない。
     いや、自身の存在さえ信じられなくなる。
     1点差ではあるが、勢いが出てきた攻撃に、声を出さずにはいられない。一挙手一投足に、声を漏らす。
     しかしその時は突然訪れる。
     ブラジルが生んだ新星、カカの同点ゴール。
     あの位置から打つのかと、天地をひっくり返された様な気になる。
     当然、こうなってくると、誰もが逆転を期待する。
     インテルのサポーター以外、皆が期待して当然とさえ思える。それに日本人もイタリア人も関係ない。
     インテルの反撃が時々あるものの、場の雰囲気は断然ミランである。
     そして最後に訪れる、最高のゴール。
     セードルフのミドルシュートが、逆転弾が、鮮烈な軌跡を描いてゴールへと吸い込まれる。
     後になって、山本さんに言われた事であるが。
     俺は、得点が決まる度に、自分がプレーしているかの様に、いや勝ったかの様に立ち上がって叫んでいたらしい。あまりの興奮状態に覚えていないのである。
     とにかく、これでミラノダービーはドラマティックに終える。
     しかし、興奮は冷めやらない。
     山本さん、高橋さんと交わす言葉は「良かった。楽しかった。」で、何度繰り返しただろうか。
     席からスタジアムを出る途中では、ぞろぞろと皆が帰る所々で、ミランの応援歌が始まる。
     何と言っているのかはわからない。
     しかし、そんな事は関係ないとばかりに、合わせて歌う。腹の底から、大声を上げて、ミラノの空へ。
     歌が途切れては、また現れ、歌い、また途切れてはどこからか波のように始まる。
     行きに上ったあの長い階段もあっという間である。
     スタジアムからトラム乗り場まで、海の波の様に永遠にこの歌は続く様に思える。
     しかし、いざトラム乗り場に着くと、どれに乗っていいかわからない。一瞬で緊張する。そうここは見知らぬ土地なのである。
     周囲に山本さんを見つけ、駆け寄っていく。すると、さっき隣りにいた日本人の学生っぽい青年もいる。
     数多く止まっているトラム。
     ここでも山本さんの先導で、乗る。
     そして車内で、その彼と話す。名前は井関と言い、俺の左隣に座っていた。彼は試合開始数分前に現れた事を思い出す。
    「いや、インテルを応援していたのに、負けるとは思いませんでした。」
    「そうだろうね、俺もミランが逆転するとは思わなかったし。」
    「そうですよね。でもいいんです、ミラノダービーが見れたので。」
     バツが悪い俺は、話しを変える。
    「ところで、サンシーロへはよく来れたね?」
     そう、高橋さんと俺は、山本さんの先導があったから、スムーズであったが、考えてみれば井関さんはどの様に来たのか興味があった。
     すると彼は苦笑しながら答える。
    テーマ:ヨーロッパ旅行記 - ジャンル:旅行

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